ひぐらしのなく頃に 神落し編
2006/12/12_013918鷹野4
古手神社の境内に入る長い階段を上る。
階段を吹き上げる風が火照った私の身体を冷やす。とても心地良い。私は身体全体で擦り抜ける風を感じる。
階段を上るごとに、少しずつ視界が広がる。あと3歩、あと2歩、あと1歩……ようやっと到着。私は境内を覗き込むようにしながら見回す。境内の隅に立つ人影を見つけると、ふっ、と笑顔が浮かび上がる。
「お待たせ。ジロウさん」
ジロウさんは私の声に反応すると、嬉しそうに微笑みながら振り返る。
「そんなことはないさ」
そう言いながら、私の方にカメラを構える。
カシャ
その音にはいつも驚かされるが、不思議と悪い気がしない。
「シャッターチャンスを待つのも楽しみの一つさ」
本当に嬉しそうに囁く。その笑顔に、私も少しだけ嬉しくなる。
「さて、──今日はどうしようか?」
どうしようかしら。私は考える。ジロウさんの雛見沢での仕事はほとんど終わり。『東京』への報告も、今朝の定時報告が最後だろう。追加の報告書もすでに完成している。──本当ならば報告書を持ってすぐに東京に戻らなくてはいけないんだけど、ジロウさんはいつも有給を1日使って週末までのんびりしている。ジロウさんの上司も、あまりうるさいことを言わずにお目こぼしをしているようだ。
“終末作戦”の残件がたくさんあるけれど、今はジロウさん──対象T──と一緒にいるのが任務。二人でデートをしているうちは、Tを見失うことはない。
ふと、ジロウさんの顔を見つめる。優しい、幸せそうな顔。私はなぜかそこにひっかかった。私の中に、何か窮屈で落ち着きの無い感じが沸き起こる。私は、居心地の悪さを振り払うようにして辺りを見回す。
ふと、私は気付く。
「あら、今日は誰もいないようね」
子供の歓声も、参拝客の話し声もしない。もうすぐ綿流しだというのに、祭りの支度をしている町内会の人もいないようだ。
「そうなんだよ。僕が来たときから誰も来ていないんだ」
ふうん。珍しいわね。そんなこともあるのかしら。なかなかあるものじゃないわ。
と、そこで悪戯心が湧き上がる。私は悪戯っぽく微笑むと、ジロウさんに言った。
「ねえ、────祭具殿に行ってみない?」
そして、私はジロウさんの返事を待たずにゆっくりと歩き始める。
ジロウさんが慌てて私の後を追い掛ける。
「ちょちょちょっと。もしかして────本気かい?」
もちろん。
「偶然とはいえ、めったにないチャンスよ。とりあえず行ってみないとね」
横でジロウさんが泣き言を繰り返しているが、私は気にしない。ちょっと強引に引っ張れば、よほどのことがない限りジロウさんの方が折れてくれる。そして、この件に関しては、ジロウさんは折れてくれるだろうという予感があった。
ホント、ちょうど良いわ。もし祭具殿に入れればまたとない機会だし、もし誰かに見付かって失敗しても…………その時は“5年目のオヤシロさまの祟り”候補となる理由ができるだけ。悪くない。
祭具殿の前に立つ。思った通り、ここには誰もいなかった。人のいる気配も、人の来る気配もなかった。
そのまま祭具殿の扉まで進む。扉は大き目の南京錠で封じられてる。
「じゃ、お願い」
私は髪からヘアピンを抜き取ると、ジロウさんに差し出す。この程度の錠ならジロウさんにとって大した問題ではない。ジロウさんは諦めたようにヘアピンを受け取ると、南京錠に向かう。
カチャカチャ……カチャカチャ……カチャリ
「祟~りじゃ~~~~~」
おおっと!! 私は慌てて振り返る。
「あら、梨花ちゃん、こんにちは」
こんなに愛らしい声にここまで驚かされるなんて、なかなかできない体験だ。
「急に驚かすなんて人が悪いわね」
私はスネたような顔をして梨花ちゃんに呟く。
梨花ちゃんはその言葉を聞いて、可愛らしく頬を膨らませて言う。
「──開かずの祭具殿の鍵を開けようとする人の方が、もっと悪いのです」
「あははははは…、駄目だよ、鷹野さん。やっぱり悪いことはするもんじゃないよ」
ジロウさんの言葉を無視して、私は少しゴネることにした。このまま終わらせてしまっても良いが、見られたのが梨花ちゃんだけだと噂話にもなりはしないだろう。もう少し騒ぎにしないと“5年目のオヤシロさまの祟り”には相応しくない。
私はあることないことを梨花ちゃんにブチまけた。歴史上貴重な資料を見たいだの、風土研究のための貴重な文化遺産がここにあるだの、半分本気の思いを語りかける。つい、梨花ちゃんのことを忘れて熱くなってしまう。ジロウさんは呆れた顔をして成り行きを見守っている。
しかし、梨花ちゃんはやけに大人びた仕草で肩を竦めると、想像もしなかったことを言った。
「鷹野。もしも約束を守ってくれるのでしたら、中に入れてあげてもいいのですよ」
一瞬、私は呆気に取られる。なかなか言葉が出てこない。
「ほっ、本当に……?! 祭具殿の中よ? 中は中でも防災倉庫の中とかは無しよ?!」
「……本当ですよ。ちゃんと祭具殿の中なのですよ」
「祭具殿って、ここよ?! この建物の中なのよ?!」
「……別に誤魔化す気はありませんですよ。ちゃんとこの中に入れてあげますです。にぱ~☆」
「に……、にぱ─────ヽ(>▽<)ノ─────!!」
うそ、うそぉー!!! はいっちゃっていいの? いいの?? いいの??? ええ、えええ、ええええー!!!
落ち着け、落ち着け。クールだ。クールになれ。鷹野!!! 祭具殿は雛見沢の歴史。暗黒史を含めた貴重な資料が眠っている。私はその価値を知っている。綿流しに残る伝統の根源を目の当たりに……にぱ─────ヽ(>▽<)ノ─────!!
ジロウさんが肩を叩く。そ、そうだ。落ち着け、落ち着け。クールだ。クールになるんだ。鷹野。こんなところで騒いで見咎められたらせっかくのチャンスが無くなってしまう。深呼吸して。ゆっくりと……そうすれば綿流しの祭具だけではなく、オヤシロさまの御神体の前に……にぱ─────ヽ(>▽<)ノ─────!!
そんなループを5~6回繰りかえしているうちに、梨花ちゃんがいつのまにか鍵を手に戻って来ていた。
えへへ。お礼を言おうとすると、つい頬が緩む。
「では鷹野、富竹。中に入る前に、いくつか約束がありますです。ちゃんと誓ってくれないと駄目なのです」
「もちろんよ。開かずの祭具殿を、古手家頭首が自ら開けてくれる禁をおかすのだもの。約束は守るわ」
うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ
「駄目だよ鷹野さん、ちゃんと真面目にやらなきゃ……」
「失礼ね。私はとても真面目よ?!」
うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ!!
「……まず、祭具殿ヘ入ったことは内緒なのですよ。誰にも教えてはいけませんです」
「もちろんよ、誓うわ」
「中はとても大切な場所ですから、汚したり傷付けたりしちゃ駄目なのです」
「もちろんわかっているわ。それで、撮影は可能なの?!」
「みー。可能ですが一枚百円なのですよ」
私はジロウさんに叫ぶ。
「ジロウさん、あなた今いくら持っているかしら?!」
「一万円払うと、お得な一日取り放題権になりますです」
「安い!! 払うわ!! ジロウさん!」
私はジロウさんの首根っこを掴んで振り回す。ジロウさんは慌てて財布から一万円を取り出す。
うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ!!!!!
目の前が桃色に染まる。嬉しさのあまり視界まで血行が良くなっているのかしら?心臓が期待で早鐘のように鼓動を刻む。
カチャリ
ついに、祭具殿の開かずの扉が開く。私は梨花ちゃんに先導されて祭具殿に入り込む。
外の扉をくぐり……奥の内扉を通ると……そこには歴史があった。
明り取り窓のない部屋の中、いくつもの裸電球が弱々しく灯る。その灯りを吸い込むように、黒光りする様々な拷問道具が壁に掛けられている。飾られたものではなく、道具として人の手により使い込まれたからこそ現れる光沢。
それに拷問道具の種類の多さときたら!! この拷問道具の一つ一つは、すなわち試行錯誤の歴史。雛見沢の知恵と工夫の歴史と言えた。どれもが私にとって驚きの塊だった。私の想像していたものよりも深みのある、本物のもつ力強さ。
私は時間を忘れてシャッターを押し続ける。
この拷問道具だけでもキリがないのに、この奥には祭壇と御神体……オヤシロさまが鎮座している。鬼と人の間にすら和をもたらす結びの神。心優しい人々に裁きをもたらす祟りの神。雛見沢という数奇な運命を持つ土地を象徴する存在。最近は、オヤシロさまの祟りの件もあり、オヤシロさまへの信仰は強くなっている。綿流しの隆盛はその典型だろう。
しかし、今のオヤシロさまは私の造り上げた虚像でしかない。オヤシロさまの祟りは、ほんの少しの偶然と私の意志が造り上げたもの。
この世界では、オヤシロさまは力を持たない。神は死んだ。そう、神に縋ったところで助けてくれるはずもない。私は私の意志で────私の神話を紡ぐ。
そう。全てを利用し、全てと戦って、私はおじいちゃんの論文を神話にする。誰にも頼らない。全てを手中に、全てを支配して神話を創り上げる。私は誰にも頼らない。利用するだけ。そう、私の強い“意志”が、新たな神話を創る。
…………いつのまにか、私は独りになっていた。
梨花ちゃんがいないのはちょっと気になったけど、構わず観察と撮影を続ける。そして私は奥の……ご神体が鎮座している祭壇に辿り着く。
……ふ、と気付いてしまう。ご神体の近くにある…………無造作に置かれた書物に。
私は興味を引かれ、書物を手に取ってしまう。題名も何もない、無地の表紙の書物。地の描く微妙な色合いが、書物の持つ歴史を感じさせる。
もう、駄目だった。私は抗うこともできず、優しく表紙をめくる。書かれている文字はとても達筆で、残念ながら私には読めなかった。しかし幸いなことに、その書物は図がふんだんに使ってあり、何とか意味を掴むことができる。
これは……人と鬼とオヤシロさまの関係。オヤシロさまが、争う人と鬼の間に立って新しい暮らしをもたらす、雛見沢の神話。しかし、この本の挿絵は神話的でも物語的でもなく、情報だけが冷たく記載されていた。そう、教科書的とでも言うのだろうか。ただ、事実だけが記載されている。私は嫌悪感を抱きながらも、次のページをめくる。
…………そう、私は……運命の……ページをめくる。
最初は何のことか判らなかった。その見開きの片方には簡単な模式図で二人の人間が、もう片方にはお腹の大きな人間と、その中に入った小さな……人間。お腹の大きな人間の頭と……その中の人間の頭には……○で印が付けられて……ゆったりとした線で結び付けられて…………
…………気付いてしまった…………これは鬼と人の共生に関係する解説……『鬼』とは……つまりは寄生虫。
…………しかし、その図が意味するものは、それで終わりではない…………。
…………雛見沢症候群の大きな謎、感染経路。
雛見沢症候群は不思議な感染力を持つ。感染例と思われる事例の中に、雛見沢の住民に接触もしていないのにわずか数週間でキャリアになったと考えられるものもあった。逆に、短くない間雛見沢で暮らしているにもかかわらず、キャリアの兆候を示さない住民もいる。
そして………………いまだに感染経路が特定できていなかった。
感染者の血清を使用することで確実に感染させることができることはわかっている。今までの研究では、感染経路は粘膜か経口による可能性が高いことが予想されていた。
しかし、最近引っ越してきた前原家の感染経路は全く特定できなかった。父親と息子はキャリアであるのに、……母親はその兆候を見せていない。同じように生活しているはずなのに……、……なぜ……このような違いが出ているのか……全く予想もつかない。
それと、目の前の二つの図が繋がる。
一つの図……お腹の大きな人間と、その中に入った小さな人間……は、母子間の胎内感染だろう……これは良くわかる。雛見沢生まれの住民は、ほとんどキャリアだった。血清で感染することを考えれば、十分納得できる内容だ……このような古書の中の記載としてあるのは驚きだが。
…………問題は…………もう一つの図。今となっては恐怖でしかないその図から……私は目を離せない…………
もう一つの図……二人の人間……。一人は髪が長く、頭部に角らしきものを生やしている……何となく、女王……古手家頭首を表していることを…………感じる。もうひとりは……ただの人。
二人は……頭部の割には…………異様に大きい瞳で、お互いを見つめ合う。
…………瞳と……瞳が……ゆったりとした……まっすぐな線で繋がれていて…………二人の人間の頭には…………○で印が記されて……横に附記された文字は読めなかったが……内容は……十分…………理解してしまった。
…………いや、違う……そんなことはない。おじいちゃんは確かに言っていた。雛見沢症候群は……寄生虫……だって。寄生虫ならば……お互いを見つめ合っただけでは……感染なんてしない。するわけがない。卵なり、幼虫なり、成虫なりの形で……感染先に移動する必要がある…………でも、今までの研究ではそのようなものを発見することができなかった…………でも、おじいちゃんは寄生虫だっていっていたし……実際に、病原体の特定にも成功したし……………
…………でも、…………そういわれれば、思い当たる節もある…………違う……………寄生虫は宿主の死後数時間で痕跡なく溶解してしまう……細胞の自死…………寄生虫は宿主と全く同じ成分…………宿主が生成しているから? 違う、違う……………違う……………………違う…………違う……、
違う、違う、違う、
違う違う違う違う違う違う
違う違う違う違う違う違う違う違う違う
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う
違う!!!!!!!!!!!!!!!!
どこかから少女の声が聞こえる。
『認めないのですか……? “神に挑むもの”よ』
そんなバカな話があるか!! そんなものは生物ではない!!!!!! 寄生虫ではない!!!!!!! 宿主と見つめ合うだけで感染するなんてそんな寄生虫があるか!!!!!!!!!!!
違う違う違う!!!!!!!!
“雛見沢症候群”は寄生虫なんだ!!!!!!!
『あなたは、あなたが信じられないのですか……? “神になろうとするもの”よ』
違う違う違う!!!!!!!!
おじいちゃんはそんなことを言っていなかった!!!!!!!!!!!
ミーム?? 超生命体??? 精神感染???? 違う違う違う!!!!!!!!
おじいちゃんの“雛見沢症候群”は確かに存在するんだ!!!! 科学で立証できるんだ!!!!! 違う違う違う!!!!!!!!
『…………それが、あなたの限界。あなたは“おじいちゃんを継ぐ”ことも、「神になる」こともできない』
「 違う!!!!!!!! 」
私は手の書物を床に叩き付けると、力のかぎり踏み付ける。二度、三度、四度……ついには耐え切れず、息の続くかぎり叫びつづける。
違う!違う!!違う!!!違う…………う、う、う、う…………………
……いつのまにかジロウさんが私の横にいる。ジロウさんが何かを言っているが、私には何も聞こえない。ジロウさんは私を強く引き付けて抱きかかえると、そのまま祭具殿の外に向かった……そのまま祭具殿の外の物影まで移動する。その頃には、私は叫ぶのを止めていた。
外の空気を吸い込んでも、私の心は晴れなかった。
「…………ごめんなさいね……」それ以上は何も言えなかった。私はそのまましゃがみこむ。膝を抱える。
ジロウさんも私の横に座り……優しく私を抱き締める。そして、梨花ちゃんも、うなだれる私の頭を優しく撫でてくれる……。二人の温もりが、とても心地良かった。
一体、何が起きているのか……私には判らなかった。
おじいちゃんの研究は……いや、違う。そんなはずはない。おじいちゃんが間違っていたなんて思えない。
……でも……いや、違う……私は否定する。それ以上考えることができない。抱えた膝を強く抱き締める。でも……いや、違う。
……何でこんなことになったのだろうか……私には判らなかった。
あんなものは……何の根拠もない。科学も知らない昔の野蛮人共に、雛見沢症候群のことがわかるはずがない。私はそう思い込もうとした。……でも……いや、違う。
頭が……痛い。世の中の全てが敵意を持って私に襲い掛かって来るような恐怖感に私は充たされる。そうだ、これは罠だ。……でも、誰の?
意識が朦朧とする。でも、私は……おじいちゃんの論文を復活させなくては……いけない。罠を全て食い破り、敵を全て薙ぎ倒し、私は前に進まなくてはならない。そう、それことが私の生きる意味。
邪魔するものは……全て敵だ!! 敵だ!!! 敵だ!!!! そうだ、敵だ!!!!!
……でも……いや! 違う!!!
敵だ!! 敵だ!!! 全て敵だ!!!!
おじいちゃんの論文は正しかったし、これからも正しいんだ。だからこそあの古文書はデッチ上げなんだ!! ……でも……いや! 違う!!!
それに……そうだ。もうレールは敷かれている。私は前に進み始めている。立ち止まることは許されない。
私は二人を振りほどいて立ち上がる。
「…………ごめんなさい。独りになりたいの」
二人を拒絶するように、そう言った。なぜ、そんなことを言ったのか私には判らなかった。心配そうに私を見る二人。とても嬉しかった……けど、とても痛かった。
「また、明日逢いましょう」
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